ネオスェーの広告

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正式には「NEOS・A」というようだ。体質強化のための強壮剤として販売されていた。昆布の1500倍のヨード含有量というのが売りであった。アルス薬品部から販売されていたようであるが詳細は不明である。

お国のために働くことに重きが置かれていた時代である。「戦いは続いている」のコピーからは戦争に慣れてしまった世相が感じられる。
内容
「戦いは続いている 養え体力!高めよ健康
肝油に勝る 活性ヨードビタミン ネオスェー
ただの肝油でさえも単純なビタミンA剤でさえも栄養剤として賞用されている。ネオスェーは、海藻の成分であるヨードの治療と体質改善の効果に、さらに肝油の精分であるビタミンADの高度の栄養効果を一つに合せた画期的活性ヨードビタミン、最高度の強壮剤である。
〜 全国薬店にあり 東京神田神保町三 アルス薬品部」
掲載:昭和16年1月 

お国のために働く、奉公が決まり文句のご時世になってしまった感がある。驚くのは、子供用として「お菓子代わりのおいしいお薬」という表現。
内容
「健康第一元気で奉公 本邦唯一 活性ヨードビタミン剤 ネオスェー
時局化の健康増進に  ネオスのヨードは活性ヨードであり、ヨードカリやヨードナトリウムのように化合物でないから、体内に吸収されてヨード独自の作用を十分に発揮せしめることができる。〜 
お子様の健康増進には、お菓子代わりのおいしいお薬薬価低廉  お子様専門の強壮剤 コドモネオス」
掲載:昭和16年1月 

ネオスェーを爆弾に例えて、その強力?な効能をアピールしている。
内容
「活性ヨード剤 大量のビタミンAD配剤 ヨード含有量昆布の一五〇〇倍
栄養の増進を兼ねた高度の治療剤 ネオスェー
肺結核・肋膜炎 腺病質・神経衰弱 
東京神田 アルス薬品部
一回一粒 小瓶 一円八十五銭 百粒 四円三十銭 二百粒 八円 薬店にあり」
掲載:昭和17年3月 

銃後、特に労働現場を戦場に例えるのは常套句。ヨード(ヨウ素)とは、ホルモンの一種で必須元素であるが、過剰摂取には気をつける必要がある。今はあまり聞かれない言葉(ヨード卵位か)となったが、当時は、栄養剤として認識されていたようである。
内容
「ここも戦場だ
結核体質の改善に ヨード含有量昆布の千五百倍 治療薬並に体質改善剤として推奨される大量のヨードと栄養剤として定評のある肝油の糖分ビタミンADの合理的製剤
小瓶 一円八十五銭 一〇〇粒 四円三十銭 二〇〇粒 八円 薬店にあり 
ネオスエー 
東京市神田神保町三 アルス薬品部」
掲載:昭和18年2月 

他の医薬品同様、増産につぐ増産を強いられる産業戦士の健康確保を前面に押し出している。結核の治療薬の広告などは現代ではまず見かけないが、これも時代である。
内容
「丈夫な体で 増産へ増産へ!
肺・肋膜の早期治療に ヨード含有量昆布の千五百倍 ネオスエー
直接患部に作用して治療効果を発揮する特色を有しているので、肺・肋膜の治療に賞用され優秀なる治癒率を挙げている。結核は早期に治療するのが一番確実です。丈夫な体で増産へ!決戦下、先づ健康を確保いたしましょう。
肺結核 肋膜炎 腺病質 神経衰弱 
薬価 一円八十五銭 四円三十銭 八円 薬店にあり 
東京市神田神保町三 アルス薬品部」
掲載:昭和18年4月 

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