小学館小国民雑誌の広告

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小学館発行の学年別学習雑誌は、大正時代に既に小学一年生から六年生まで発行されていた。 即ち、「小學五年生」「小學六年生」(大正11年創刊)、「小學四年生」(大正13年創刊)、「セウガク一年生」「セウガク二年生」「せうがく三年生」(大正14年創刊)である。
昭和16年には、小学校が国民学校に改称されたのに合わせて、「コクミン一年」「 コクミン二年」「こくみん三年生」「國民四年生」「國民五年生」「國民六年生」に 改名された。
しかし、昭和17年から戦時統制により統合改題され、昭和17年2月号から、 「コクミン一年生」「 コクミン二年生」を統合した『良い子の友』、「こくみん三年生」「國民四年生」「國民五年生」を統合した『小国民の友』に変更された。
また、この時に、国民学校6年生以上中等学校1・2年生及青少年を対象とした『青少年之友』と国民学校6年生以上女学校1〜2年生及勤労少女を対象とした『「日本少女』が創刊された。 なお、園児及び学齢前の幼児向けに『幼稚園」も出版されていた。
これらの雑誌がどれだけ当時の子どもたちに購読されていたかはわからないが、その内容が、子供達の思想・信条に大きな影響を与えたことは間違いない。

小学館の小国民雑誌の広告
小学館発行の学年別学習雑誌は、大正時代に既に小学一年生から六年生まで発行されていた。昭和16年国民学校の改称にあわせて改名されたが、翌17年から戦時統制により統合され、「良い子の友」と「小国民の友」に改題された。

内容
「子供の雑誌は小学館の新装の小国民雑誌! 本誌 統合改題の二月号は時局にふさわしき充実せる内容を以て、強い日本の子供の生活指導に邁進しております。
「こくみん三年生」「国民四年生」「国民五年生」統合改題 小国民の友(定価五十銭)国民学校三年・四年・五年生のお子様はこの雑誌を(内容の一部)航空母艦… 時代の明星… 西遊記… 親鸞の聞いた話… 戦争と食物…〜
「コクミン一年生」「コクミン二年生」統合改題 良い子の友(定価四十五銭)国民学校一年生・二年生のお子様はこの雑誌を(内容の一部)海南島の子供達… スキーをはいた兵隊さん… カサ地蔵さま… お父さんの金鵄勲章…〜
幼稚園(定価五十銭)園児・学齢前のお子様はこの雑誌を(内容の一部)鶯の歌… お陽様のお祭り… 羚羊…〜 これは僅の一部のみです。この外隅から隅まで幼児期錬成の記事・画がいろいろあります。
二月号発売! 全国各地書店にて発売。実物御検討の上、お子様にお与え下さい。東京神田小学館」
掲載:昭和17年1月 
小学館の青少年少女雑誌の広告
小学六年生以上の青少年を対象とした雑誌は、昭和17年2月号から男女別に「青少年之友」「日本少女」として発行された。

内容
「青少年少女のための小学館の新雑誌! 創刊号の本誌は、大戦下の青少年少女(国民学校六年生・高一・二年生・中等学校一・二年生及び勤労青少年少女)を対象として、真に時局にふさわしき内容を以て、錬成啓発を目指して邁進しております。国民学校六年生以上中等学校一・二年生及青少年の方へ  青少年之友(定価四十銭) 創刊号の内容の一部 帝国艦隊太平洋を制覇す… 日章旗南にすすむ… 近代戦と兵器… 青少年の時局に於ける心構え…
国民学校六年生以上女学校一・二年生及勤労少女の方へ  日本少女(定価五十銭) 創刊号の内容の一部 陸奥の二月…お台所を科学実験室に… 樋口一葉… 鍛えるドイツ少女〜 二月創刊号発売 全国各地書店にて発売中実物御検討願います。東京神田 小学館」
掲載:昭和17年1月 
小学館の青少年少女雑誌の広告
国家統制のもと国策雑誌を自ら称する小学館。編集方針が示されているが、この価値観で育てられた子供たちが戦後の高度成長期を支えたのであり、良くも悪くも現在へ引き継がれている日本人の礼節や道徳心の高さの根底はここにあると考えられる。

内容
「小学館の小国民雑誌 お子様の雑誌は小学館の統合改題の小国民雑誌!
大戦下に生育するお子様の錬成は、あく迄も逞しく健康であらねばなりません。本誌は国策に進んで協力し、統合改題の二月号は時局にふさわしき充実せる内容を以って、強い日本の子どもの生活指導へ邁進して居ります。〜
編集の方針 一、日本精神の完全なる体得を目的とし、真の日本人たる性格の育成を期す。 二、国防国家建設の意図を体し、国家総力戦の戦士たるの基礎的錬成を目指す。 三、東亜新秩序建設に邁進すべき、東亜共栄圏指導者たる資質の養成を意図す。 四、現時局下小国民資質の向上を図り、正しき教養と共に文化性を把握せしむ。 五、以て知・徳・心身一体としての皇国民の基礎的錬成啓発を編集の方針とす。〜」
掲載:昭和17年2月 
小学館の青少年少女雑誌三月号の広告
当時は「錬成」という言葉が良く使われた。心・体・技術を鍛えるという意味であるが、背景にはお国のためという大きな目的があった。

内容
「大東亜戦下、小国民の錬成に 小学館の小国民雑誌 編集の目標―銃後小国民の生活錬成と大東亜共栄圏の指導者たる資質の涵養を期す。
小国民の友(内容の一部)◎今ぞ崩るるシンガポール ◎雷撃戦 ◎南方の生活 ◎陸軍記念日 ◎吉田松陰 ◎潜水艦の模型製作〜
良い子の友(内容の一部)◎シンガポール陥落 ◎伸びる日本 ◎マレーの奮戦 ◎山田長政と泰国 ◎軍艦のお父さんへ〜
幼稚園(内容の一部)(絵本物語)海軍さんになりたいな (科学童話)迷子の蝶々 (大陸童話)満州国の誕生日 (張絵工作)桃の節句〜」
掲載:昭和17年2月 
小学館の青少年少女雑誌三月号の広告
同内容の広告であるが、少しづつ内容や言い回しを変えているのが興味深い。また、定価もそれぞれ異なっている。

内容
「お子様の錬成と教養に 小学館の小国民雑誌
大戦下お子様の生活錬成はあくまで皇国民の基礎的錬成と、大東亜の指導者たる資質涵養に向って邁進されねばなりません。本誌は、その良き師良き友として指導と昂揚に全力をつくして編集しております。〜
良い子の友 定価四十五銭 小国民の友 定価五十銭 青少年之友 定価四十銭 日本少女 定価五十銭 幼稚園 定価五十銭〜
三月号発売中 全国各地書店にて発売中実物御検討の上、お子様にお与え下さい。」
掲載:昭和17年3月 


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