竿秤(さおばかり)で重さを計る時に使われる分銅。元は金属製だが、鉄不足のため陶器で代用したもの。
「定錘 秤量七瓩」は、7kgの重りという意味。陶製分銅は調べた限りこのタイプしかなく、社号が「曲尺に中」か「K」の二種類があった。
製造の詳細は、「計量史研究. 29(2)『岐阜県の「ます」及び陶磁器製定量錘の製造に関して」
著者長岡,昭雄 2007年8月10日(日本計量史学会出版)」に掲載されている。
概要は次の通り。
製造は、岐阜県の金中製陶所(岐阜県瑞浪市陶町)である。
同社は昭和16年に開発に着手、昭和17年末頃に完成したが、その時は製造免許がなく他メーカーの名前で製造していたことで「K」を付けた。昭和 19年に製造免許を受けたことで、自社の社号を入れるようになった。
つまり。社号で製造年が判別できるということ。写真の「曲尺に中」は昭和19年以降の製造である。