デルモライツの広告

広 告

デルモライツとは、藤沢薬品工業(株)の前身である藤澤友吉商店が、昭和14年10月に発売した鎮痛・消炎粉末湿布剤である(秋山愛生舘では、昭和13年5月発売とある)。三十分湿布薬として人気を博し成功を収めた薬品である。効能としては、打撲・捻挫より、風邪や肺炎を先に掲げている。昭和16年頃から新聞広告に国策標語も一緒に掲載するようになった。

国力は一人一人の体力
内容
「三十分でよいしっぷ薬
速やかに熱を下げ充血を去り痛みをとる!〜
デルモライツは従来の長時間湿布法と異り皮膚の呼吸を阻害せず 湿布で病気を治す湿布本来の使命を始めて完成し あらゆる疼痛性炎症に対し独特の免疫生物学的作用により僅か三十分の湿布で速かに熱を下げ痛みをとり気分を頗る爽快ならしめる 画期的新療法として益々好評であります〜
掲載:昭和16年10月 

感謝で働け簡素で暮せ
内容
「いるだけ溶いて使える 三十分しっぷ薬
しっぷで感冒・肺炎の手当て!快速の下熱・鎮痛・消炎作用!〜」
掲載:昭和16年11月 

勝ってかぶとの緒をしめよ! 大政翼賛会
内容
「いるだけ溶いて使える 三十分しっぷ薬
肺炎・感冒に湿布で挙げる快速の解熱・鎮痛・消炎効果〜」
掲載:昭和17年1月 

この一戦何が何でもやり抜くぞ!
内容
「感冒に肺炎に 扁桃腺炎に気管支炎に 三十分湿布薬 デルモライツ
デルモライツの湿布は僅か三十分で独特の生物学的作用により迅速に熱を下げ充血を去り痛みをとると同時に種々の病菌に対する免疫体と抵抗力を作ります 〜」
掲載:昭和17年1月、4月 

勝って兜の緒を締めよ
内容
「病気への自衛権 手当は早いが勝ちです  病気はひどくならぬ内に手当をしましょう デルモライツの湿布は手軽にできて湿布時間も短くてすみ而も効果は長時間持続して 独特の対内的防衛作用を発揮し且つ快適の解熱鎮痛消炎の効果があります
肺炎・感冒・扁桃腺炎 気管枝炎・肺門琳巴腺炎 神経痛・肩凝り・腰痛・打撲 
いるだけ溶いて使える粉末 一〇〇瓦一円・一五〇瓦二円・三〇〇瓦三円
株式会社 藤沢友吉商店 大阪市東区道修町 東京市日本橋区本町 京城府西小門町」
掲載:昭和17年2月、4月 

はやりのスローガン「撃ちてし止まむ」を使った広告であり、突き出された歩兵銃が兵士たちの意気込み示している。スローガンを掲げるのはデデルモライツの広告の定番である。
内容
「撃てゝ米英 撃ちてし止まむ!
肺炎に 肋膜炎に 神経通に 湿布は三十分
デルモライツ」
掲載:昭和18年3月 

久しぶりのデルモライツである。いつのまにか湿布の時間が30分から20分に短縮されている。効能がアップされたのであろうか。戦う白血球というコピーは普通であるのに、このご時世であるとどうしても「注目してしまう。
内容
「戦う白血球 デルモライツ ニ十分しっぷ薬
デルモライツは肺炎菌を始め感冒 咽喉カタル 扁桃腺炎 肋膜炎等 病菌を防御す 体内の白血球を増強し迅速に解熱鎮痛消炎の効を発揮します 粉末 一〇〇瓦一円・五〇〇瓦□円〜
デルモライツ」
掲載:昭和18年12月 

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