京急大津駅南手の丘陵部中腹に設置されている標石。陸軍の防御営造物標石であり、丘陵上部にあった曲矢遠隔観測所の標石と推測している。
京急大津駅側から観測所が所在した丘陵に向う道沿いに8基確認できた。防六標石は引き抜かれている。
曲矢観測所は昭和5年の設置であるため、これ等の標石も同時期に設置されたものと推測される。
1辺が18cmの鉄筋コンクリート製角柱で、角は全て面取されている。表裏の刻字面にはモルタルが塗られ、正面に「陸」、反対面に「防 数字」の文字が型押しされている。
数字を見てみると、8番から一気に30番に飛んでいる。これは、8番から別ルート(敷地をぐるっと回る)を辿って30番に接続するものと推測される。