汐入の村社である「子之神神社」に残る砲弾。四十口径十二糎徹甲弾である。現在は、昭和57年建立の神殿改装記念碑を囲む柵の4隅に1個づつ据えられている。
この砲弾は、元々は、昭和3年に御大礼記念として横須賀鎮守府から下付された廃兵器である。
下付されたものは砲弾のほかに浮標水雷(機雷)と鉄鏈(くさり)があった。ゆえに、この台座には機雷が据え付けられ、砲台の台柱に鎖が取付けられていたのであろうと推測できる。因みにこの機雷は昭和18年6月に金属回収で拠出された。
台座はレンガ造であり、正面にはなにやら剥がされた跡も見受けられ、なにより碑と台座の大きさのバランスに違和感がある。現在の神殿改装記念碑は御大礼記念の機雷が撤去されたあと、戦後に取り付けられたものであろう。
所在:子之神神社(横須賀市)