陸軍経理学校は、明治23年に開校した経理担当官を養成する陸軍学校であり、新宿区河田町にあった。(昭和17年小平に移転)。
この碑は昭和11年から教育を受けた生徒隊(学校内に起居し、教育を受ける士官候補生)が、散華された仲間の慰霊のために昭和54年5月20日に建立したもの。善光寺別院は生徒隊に縁の或る寺院であった。
碑は黒御影の板碑で、題字の頭には金色の五芒星が輝いている。
碑高:123p、幅71p、厚さ14.5p、台石35cm、基壇45p。
所在:善光寺別院(港区)
(刻字)
碑正面:「陸軍經理學校生徒隊慰霊碑」
碑裏面:「陸軍經理學校生徒隊ハ昭和十一年ヨリ終戦迄陸軍經理部ノ中核タル将校訓育ノ揺籃タリ ココニ士魂ヲ育クマレタル健兒一千五百餘名ハ先ノ大東亜戰爭ニ際シ勇戰奮闘克クソノ精華ヲ發揚セルモ戰局ノ推移ニ伴イ全戰域ニ亙リ數多散華殉難ノ士ヲ出スニ至リクルハ痛惜ニ堪エズ コレガ供養ノ爲昭和十二年八月初代區隊長戰死ノ法要ヲ當善光寺ニテ執行以来戰後モ毎歳新タナル物故者ノ合祀ヲ重ネ慰霊法要会ヲ嚴修シ連綿今日ニ及ベリ 此ノ間住職心譽觀導上人ヲハジメ當山ノ回向終始懇篤ナルハ洵ニ感激ニ堪エザルトコロナリ 曽ッテ同ジ武窓ニ行住坐臥苦樂ヲ共ニセシ我等今日幽明ヲ異ニスルモヤ
ガテハ彼岸ニ於テ同坐團樂ヲ希ウノ情切ナルモノアリ 茲ニ第四十三回法要会ニ際シ一同ノ総意ニヨリ因縁深キ當寺寶前
ニ靈璽簿ヲ奉安スルト共ニ慰霊碑ヲ建立シ全会員及ビソノ家族ニ至ルマデノ心ノ縁タラシメンントスルモノナリ
昭和五十四年五月二十日 陸軍經理學校生徒隊 十誠会 会員一同」