礎 歩兵第二百十八聯隊(和歌山県護国神社)

軍事遺物

歩兵第二百十八聯隊の慰霊碑で昭和53年4月16日に建立された。この部隊は、日中戦争最中の昭和14年に新設された第34師団の所属部隊で和歌山で編成された。 碑は基壇上に建てられた台形黒御影製で、基壇前面の左右に碑文が刻まれた副碑が添えられている。
所在:和歌山県護国神社(和歌山市)
(刻字)
碑正面:「礎  歩兵第二百十八聯隊(椿第六八四四部隊)」
右側面:「元聯隊長 佐藤文蔵書」
左側面:「昭和五十三年四月十六日」

(右碑文)
「 祖国と同胞の楯として戦野に散った三千有余柱の雄々しいみ霊よ 相励ましつつ砲煙弾雨に挺身した懐しい面影よ  運命の不可思議にふたたび故国の土を踏み得た我ら 今日泰平の礎は兄らが赤誠と碧血の上に成るを想い 年々歳々感謝と追慕を新たにする  世ののちまで永く憶念のよすがとならん事を願って ここに一碑を建てた  み魂 安らかにあれ 昭和五十三年四月 歩兵第二百十八聯隊戦友会一同」

(左碑文)
「 第三十四師團歩兵第二百十八聯隊(椿六八四四部隊)は昭和十四年三月和歌山において編成 同年四月軍旗を奉じて中支戦線に参加し二十年八月終戦に至るまで終始第一線にあり 強固な団結と旺盛な士気を保持して郷土の名を辱めなかった  この間 湖北新州・江西南昌周辺の戦闘にはじまり両次にわたる錦江作戦 浙?・江北・江南また常徳等の諸作戦に敢闘 さらに派遣軍掉尾の大陸打通大作戦の一環たる湘桂作戦には 舟艇機動の独立支隊として寡兵挺進し ことに衡陽攻略に勇名を馳せた」