‐船台‐
・船台は、海に向かって斜めに傾斜して造られており、船体の建造が終わると海に滑らして浮かべて(進水式)から、艤装が施される。
・船渠に比べ船台については不明な点が多いが、横須賀製鉄所時代から設けられていたもので、明治14年横須賀造船所施設図には、第一から第三の3基の船台が描かれている。当時のものは、木製の簡易な構造であったようである。
・その後、明治38年に第三船台、明治39年に第二船台が完成し、旧第一〜第三船台は廃止された。そのほかには、潜水艦船台、軽船台が造られたが、潜水艦船台は関東大震災で被害を受け、廃止された。
‐艤装岸壁‐
・艤装岸壁は200トンクレーンを備えた全長345mの小海西岸壁と350tクレーンを備えた全長300mの小海東岸壁と2カ所設けられた。
‐船渠‐
・船渠は、明治4年竣工の第一船渠から昭和15年竣工の第六船渠まで6基造られた。
*第三船渠は、当初第二船渠であったが、位置の関係から第三船渠に改称。寸法は延長後。
・第一から第三まではヴェルニーの計画によって建造されたものだが、その後の艦船の大型化に伴い、サイズに合わせた船渠が造られていった。
・第一、第四、第五船渠は延長工事も行われている。第一船渠の渠頭部は台形になっているが、延長工事の前は第二、第三と同じ半円の形状であった。特に第六船渠は、戦艦大和級を建造するために造られた超大型ドックで、空母に計画変更された信濃が造られた。