横穴式弾薬庫詳細(東京陸軍兵器補給廠田奈填薬所)

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・東京陸軍兵器補給廠の田奈填薬所には33基のコンクリート製横穴式地下弾薬庫が構築された。昭和15年〜16年頃に建設されたもので、出入口を2か所設けた「コの字」の地下弾薬庫である。

・これらは崖をくりぬいて構築したのではなく、崖部を掘削して切り開き、そこにコンクリート製の弾薬庫を作って、完成後に土を埋め戻す方式で構築された思われる。

・場所は、東谷戸、西谷戸それぞれの奥部に設けられている。横穴の開口部は一段高いステージ状になっており、トラックを横付けできるように工夫されている。運搬用のトラックは火気厳禁のことから電気式が用いられていたらしい。

・これら弾薬庫は基本的な構造は統一されているが、調べた限りでは大きく2つのタイプが存在する。 タイプ1は換気塔が6本で、前室と弾薬室の間に壁が設けられ大小2つの開口部がある。タイプ2は、換気塔が2本で、前室と弾薬室の間に壁がない。 また、換気塔も屋根が付いているものと無いものと2種類あるようだ。
・場所によって、換気塔のサイズ、地上高また排水の方法や扉の位置、窓の形大きさ、翼壁の長さなどが異なっているのも興味深い。 因みにタイプ1は東谷戸に多く、タイプ2は西谷戸に多い。理由として考えられるのは、建設時期の違いか格納する弾薬の違いであろう。

・現在、所在が確認できたものは33基中、15基である。そのまま放置されているものが多いが、いくつかは倉庫、電気室などで活用されているものもある。

◇透視イメージ図
換気塔が6本のタイプ1の弾薬庫。内部の弾薬室の天井は切妻形である。 換気塔の例
左入口 左前室 弾薬室内部
タイプ2右前室 換気塔の一例 換気塔内部


◇立面図・平面図


◇配置図
黒いコの字型マークが弾薬庫の位置である。赤丸数字は確認できた弾薬庫を示す。



◇現存弾薬庫一覧
@タイプ1
左入口 右入口。ステージが存在しない 遠望

Aタイプ1
左入口。ほぼ埋まっている。右は埋没 同左。鉄扉の上部がのぞく 6基全ての換気塔が残る

Bタイプ1
左入口。倉庫として利用されている 同左から内部 右入口。こちらも倉庫

Cタイプ1
全景。当時の様子を色濃く残す 左入口 藪の中に残る換気塔。6基ある

Dタイプ2
左入口 右入口 切り取られた換気塔

Eタイプ2
左入口 右入口 換気塔。2基タイプ

Fタイプ1
全景 左入口 右入口

Gタイプ2
全景 左入口 右入口

Hタイプ2
左入口。無名戦士の記念碑に利用 右入口。上部に換気塔が見える 換気塔

Iタイプ2
左入口。入口手前に新しい鉄扉が付けられた 右入口。鉄扉は付替えられている 換気塔

Jタイプ2
左入口。内部は改装されて利用されている 右入口。 換気塔。現代の空調設備が設置されている

Kタイプ2
左入口。倉庫として利用 右入口。埋没 換気塔

Lタイプ2
左入口。倉庫として利用 右入口 換気塔。左手に空調設備が設置されている

Mタイプ2
左入口水没、左は未発見 換気塔は2基現存

Nタイプ2
入口は未発見。換気塔は2基現存

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