小網代震洋隊基地詳細
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概要:第27震洋隊(石井部隊)は、搭乗員50名を含む総員184名で、 昭和20年5月1日に、小網代基地に進出した。震洋艇は五型2隻、一型53隻の計55隻であり、海に面した岩崖と湾奥谷戸の岩崖に 掘られた格納壕に秘匿された。格納壕は幅3m高さ2.5m奥行が30m弱で、4隻づつリヤカー状の台車に載せて格納されていたようだ。
現在、格納壕は、一部崩落したり、水が溜まったりしているがそのまま残っている。H,I号壕には奥に「ずり(掘削した土砂)」 が残っていたり、M号壕などは、明らかに掘削途中の状態であったり、完全に完成してはいなかったようである。 また。兵舎やその他の施設の遺構は何も残っていないようである。湾奥部は水田であったが、かなり前から放棄され現在は小網代の森同様湿原となり、草木が生い茂り放題となっている。
参考「人間兵器震洋特別攻撃隊」震洋会編
湾奥部の谷戸

@壕、A壕の正面。
海に面しておりすぐ出撃可能。
@壕内部。
A,B壕が内部で繋がっている。
B壕内部から開口部を見る。 A壕奥の接合部。
何故か天井がドーム状になっている。

B壕内部。他壕にも見られるが途中
横穴が掘られている。資材置場か?
E壕入口付近の方形の窪み。
これも他壕にいくつか見られる。
E壕奥のドーム状部分下部。
当時の木材が残っている。
G壕。幅4m高さ3m奥行9mの大型壕。
燃料などの貯蔵庫であろう。

基地の中央部にある涌き水。
現在も水が出ている。
J壕。表層が赤土であり入口は半分以上
崩れている。隣接するK壕も同様の状況。
J壕内部。内部は崩れていないが、
水が深く溜まっている。
O壕。L、P壕も同様の奥行の
短い形状。倉庫壕であろう。

L壕内部。最奥まできれいな方形である。 M壕。内部には5m程の横穴がある。掘削途中である。 M壕。ベンチカット工法で掘削されているようで、上半分は完了しているが、下半分が掘削されずに残っている。 I壕。奥に「ずり」がまだ残ったままである。

S壕。別荘の間に開口している。 S壕内部。この先R壕へ続く。 21壕の内部。R、S、21壕は内部で連絡している。