浦賀洞窟陣地(浦賀船渠地下工場併設)

狙撃用洞窟陣地

平根山南端の山中に、幅4m、長さ100m以上ある1直線の大トンネルが掘り抜かれており、隣接して幅3mのトンネルが巡らされている。これらを守るように3箇所の狙撃陣地が配置されている。 単なる狙撃陣地ではなく、浦賀船渠の地下工場に併設されていた陣地であろう。
調査中、部屋の床が崩れて下部の通路に穴があいている個所Iを発見した。設計ミスなのか、 ちょうど通路の上に部屋を掘り込んでいるのだが、床が予定より薄くなってしまったのだろう。工事中に崩れたのか、戦後しばらくしてから崩れたのか不明であるが・・・ また、岩壁に石灰岩が含まれている部分(22の辺り)があり、戦後60年を経て、鍾乳石化していた。 これは貝山地下壕などでも目撃したが、年月を実感する。
なお、この壕は、脆い地質であるため、あちこち崩落しており、進入は大変危険である。

@狙撃口外観
開口部は50cm四方

A抜穴と思われるが、
崩落により行止り。

B狙撃口付近に設けら
れている部屋。弾薬庫
と推測。

C崩落しているが、位
置関係からD通路に
接続していると推測。

D岩塊により半分以上
埋まっている。崩落が激
しく大変危険である。

E F通路からD通路
への接続壕。ここも崩落。

F幅3mの通路が奥へ
続く。ここもかなり崩落。

G狙撃陣地の通路。
排水用の溝が掘られて
いる

H狙撃室内部。右手が
狙撃口のコンクリート壁

I弾薬庫

I弾薬庫。床が崩れ
下の通路が確認できる。

J狙撃口外観

K3m通路。土砂で埋ま
り、半分程の高さである

Lこの辺りは天井近く
まで埋まっている

M連絡通路。埋まって
おり高さ50cm程である。

N3m通路の端。崩落
し、どこに抜けるか不明

O狙撃室内部

P幅4mの大規模壕。
開口部は崩落により
閉塞

Q連絡通路。

R4m壕の端。水が溜
まりこれ以上進めない
が23と同様の形状か?

20 壁には所々当時の
木材が残っていた

21 幅、高さ4mの大
トンネルが漆黒の闇に
真直ぐ伸びる

22 通路の両端には側溝
が掘られている

23 正面の小さな壕は
5m程で行止り。左手が
開口部

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