<構造・現状>
観音崎砲台背後の陸正面防御用の砲台である。周囲を土塁で囲まれたほぼ矩形で、独立して戦えるようになっている。背後にある入口は鍵の手に折れて直接の進入を防いでいる。
砲座は正面左手の坂の上に築かれ、9センチ加農砲が2門設置されていた。砲座の左右に横墻があり、その下部が掩蔽部になっている。右正面には歩兵陣地とするため胸墻が築かれていた。
保塁周囲の土塁や土塁に登る石段、堡塁入口通路、中央横墻、砲座及び2箇所の掩蔽部入口部分など保塁としての面影は十分残っている。
現在、「うみの子とりで」になっている場所であり、堡塁内部には遊具やベンチが設置されあたかも小公園の趣である。