陸軍用地標石(三崎砲台)

軍事遺物

陸軍設置の防御営造物標石で、三崎砲台の金田繋船場から砲台までの軍道(金田軍道)沿いに設置されたものと推定する。
標石は、コンクリート製、幅18cmの角柱で、片面に約8pの四角に削った面に「陸」の文字、その裏面に、同様に約25p×7pの方形に削った面に「防」とその下部に通し番号が刻まれている。数次の並びから考えて、砲台から繋船場に向けて番号が振られている。
なお、この軍道途中には特21号国道の終点を示す道路元標も残っている。

@ 防一七七
A 防一八六
B 防一八七
C 番号は不明 「陸」
D 防一九三
当時のものと思われる石垣

特21号国道の終点を示す道路元標。
久里浜街道から三崎砲台間を結ぶために造られた。始点は菊名らしいが、元標は発見していない。

特とは、大正8年の旧道路法により定められた軍用道路のことで、 「東京市ヨリ神宮、府県庁所在地、師団軍司令部所在地、鎮守府所在地又ハ枢要ナ開港ニ達スル路線」に設定されていた。翌年更に「主トシテ軍事ノ目的ヲ有スル路線」として26路線が定められた。その後、追加され、終戦時には41路線が存在していたようである。
因みに、三浦半島内では、
特23号:31号国道から横須賀海軍航空隊、追浜飛行場間
特34号:31号国道横須賀市中心部から海軍横須賀通信学校間
特36号:横須賀海軍航空隊から海軍第一燃料廠間
特41号:横須賀海軍工廠から第二海軍火薬廠間
が存在していた。

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