東京湾要塞房総半島側、大房岬砲台の敷地の境界標石である。
岬全体が砲台用地なので、つけ根の部分に境界線が引かれている。
距離は500m程度と短いので、標石番号は1番から30番位と推測される。しかし、1〜3番、19〜22番及び28番以降は発見できなかった。
(標石について)
・1辺18p、コンクリート製で、角はすべて面取され、丁寧な作りである。一部、境界線を示す頂面の矢印には朱が入れられているものがあるが、戦後の再利用で赤ペンキを塗られた名残であろう。
・刻字は表面は「陸」の一文字、裏面に「防」と通し番号、例えば「一〇」が刻まれている。字体は昭和期設置のためゴシック体である。