GRACE”こころ”(徳恩寺) |
軍事遺物 |
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広島に落とされた原爆の火は、福岡県星野村(現八女市)で「平和の塔の火」として現在も燃え続けているが、この火から分燈されたもの。平成12年10月10日分燈され、徳恩寺境内の灯籠のなかで燃え続けている。脇の説明板に詳しい由来が記されている。なお、県内には大船観音寺にも分灯された原爆の火の塔がある。
所在:徳恩寺(青葉区) (説明板) 「GRACE”こころ” この灯は、今から55年前、昭和20年8月6日に広島に落とされた原子爆弾の残り火です。当時、広島近郊に駐屯していた山本達雄さんが、叔父の安否を気づかって広島市内を訪ねたとき、全てが灰燼に帰している惨状から、わずかにくすぶっていた火種を見つけ、「この憎い火を祖母にみせたい」と、カイロに移して持ち帰りました。その火を火鉢の炭に保って絶やさず、朝夕仏壇に灯し続ける祖母の姿から、山本さんはいつしか、”恨みの火”から心を変え、平和への願いを持つようになりました。 祖母から妻へ、以来23年間守り続けられた灯は、山本さんの故郷である福岡県星野村「平和の塔の火」として点火され、消さないための努力が続き、様々な人々の手に受け継がれてきました。 阪神淡路大震災ボランティア時に発足した「神戸元気村」代表山田和尚師は、この”分燈”を知り「21世紀を平和の世紀にしてゆきたい!戦争を起こすのも、平和を願うのも、人間のこころ次第なのだから」と採火し、”こころ”と名付け、各都道府県に一ヵ所ずつへの分燈活動を発願し、徒歩と自転車で全国をまわり始め、去る11月10日、本尊虚空蔵菩薩護摩法要を期して、当山に分燈されたものであります。 当山では、平和の灯火であるとともに、土地や物などの繁栄を幸福として、全てをゆだねてきた20世紀の後半を反省する送り火とし、この火を見つめる中から、”GRACE”「人として生きてゆく美徳のこころ」をかかげ、しだれ桜を記念植樹し、21世紀の迎え火として灯しました。22世紀をめざして… 2000年12月31日24時 高野山真言宗摩尼山延寿院 徳恩寺」 |