(構内施設)
正門を入ると正面に本部庁舎があり、隣には事務室、前面には馬場が設けられていた。
奥には倉庫群があり、更に切通しを抜けた先は土塁で囲まれた弾薬庫エリアであった。しかし、大正11年8月に構内の弾薬全部を矢の津弾薬庫に移したと記録にあるので、それ以降は弾薬保管はなかったと考えられる。
なお、構内図にはなく、写真には写っている馬場の場所の建物は、築城部横須賀支部(築城本部横須賀出張所)と考えている。
(遺構)
横須賀市立うわまち病院の敷地がそのまま跡地である。小丘陵に囲まれた谷戸の地形はそのままで、往時を彷彿とさせるが、建物や構造物はほとんど残っていない。唯一、周りの丘陵上に残る陸軍の敷地境界標石が、かって要塞司令部があったことを伝えてくれる。