岩井袋特攻基地

海軍特攻基地

(第18突撃隊第11海龍隊)
岩井袋基地は、勝山に本部を置いた第18突撃隊隷下の第11海龍隊が置かれていた。 水中特攻兵器である「海龍」が12隻配備される予定であったが、実際は8隻であったようだ。 昭和20年6月頃から工事が始まり、回天、蛟龍の基地として建設されていたが、7月25日に海龍隊のみが配備された。 蛟龍については横須賀で第12蛟龍隊が編成されていたが、進出する前に終戦となった。 基地の施設としては、湾岸の崖には特攻兵器の格納壕をはじめ、魚雷格納壕、魚雷調整場壕、発電所壕、送信所壕など多くの横穴壕が谷戸の奥まで掘削されていた。 丘陵部には基地を護るための見張所や機銃陣地が設けられ、湾奥部の高台には兵舎や烹炊所などの陸上施設が建てられていた。 現在、陸上施設は消滅したが、各種横穴壕が残り当時を偲ばせている。

岩井袋港

現在の港、基地があったとは思えない
鄙びた湊。

蛟龍格納壕

蛟龍格納壕。4×5×35m

魚雷格納壕

魚雷格納壕。3.5×3×45m

魚雷調整所A壕

魚雷調整所A壕。B号と内部で接続して
いる。

魚雷調整所B壕

魚雷調整所B壕

作業壕

作業壕。3.5×3×29m

燃料庫

燃料庫。3.5×3×20m。入口には爆風
除の石積

燃料庫

同左内部。当時のものだろうか?トロッ
コの車輪

回天調整場

回天調整場。民家の裏崖に残る。

平面図

南側崖に残る壕。内部で接続している

発電機壕

発電機壕。物置として使われている

圧縮ポンプ壕

隣接の圧縮ポンプ壕。入口に比べ内部
は広い

水槽

壕口に残る冷却水槽と思われる遺構

送信所壕

埋め戻されているが、送信所壕だと
思われる

海水プール

基地とは無関係だが、北岸には戦前に
造られた天然海水プールが2か所ある。

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