三戸海岸南洞窟陣地詳細

海岸に上陸する敵を北側の陣地と挟み撃ちで殲滅する。
狙撃口は2箇所設けられている。北陣地では狙撃口や幾つかの部屋はコンクリートで固められているが、こちらは岩盤がしっかりしているためか 全て素堀のままである。
しかし、狙撃口Tは銃眼部分がコンクリートであり、内側にもコンクリート壁を打つ溝が穿たれていることから、砲室前面壁はコンクリートとする計画なのであろう。従って、狙撃口Uの銃眼部もコンクリートを打つ前の状態であると推測される。
狙撃口の数の割にはかなり深く構築されており、長時間抵抗できるように考慮されていたのであろう。また、A方向へ掘削途上であることからもう1か所狙撃口を設ける計画とも考えられる。
中央部のラダー状の通路は、幅を広げる途中のようであり、兵員棲息部として使用される計画であったのであろう。
また、北陣地同様に通路の断面は楕円形であるが、こちらは灯置場があまり見られない。
これ等の状況から完成途上であったことが推測される陣地である。

  

@狙撃口T内部。床にはコンクリート製
十字型の基礎が残されている。

A掘削途中。この先にも狙撃口を設け
る計画であったか。

B3m四方の部屋。弾薬庫であろう。
狙撃口T、Uの中間にあり、入口も左右
2か所。


C角の部分。最奥のラダー部はまだ
細い。

D拡幅されたラダー部分。

E通路断面は北陣地同様の楕円形。


F狙撃口U内部。床面は土が流れ
込み少し高くなっている。

G抜け穴だが、狙撃口よりも低い位置
に開口しているためか、こちらも土が
流入している。

H陣地への出入口

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