皇太子殿下御野立之跡(御野立所)

軍事遺物
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大正10年11月19日に実施された陸軍大演習の際に、皇太子殿下(昭和天皇)の観閲場所であったことを記念して翌大正11年11月に建立された。 高さ約7mの御影石製の碑で、ブロンズ製の碑板に当時の都筑郡長であった伊藤龍雄氏の由来文が刻まれている。
その際、皇太子殿下が松をお手植えされたことで、砲弾型の記念碑も建てられている。 碑の両側には廃兵器が置かれていたが、左手にはその台座が残されていて、「十五糎迫撃砲」と刻まれている。右手は台座があった跡のみである。
この場所は、聖蹟でもあり昭和38年の慰霊塔建立に合わせて下恩田にあった慰霊碑などが移設された。 下写真の右手が慰霊塔、御野立碑の左が日露戦役紀念碑、左端が忠魂碑である。 また、ここは長津田十景の一つ「御野立落雁」に選定された景勝地である。
所在:長津田御野立所(横浜市緑区)

(刻字)
碑正面:
「皇太子殿下御野立之跡   元帥子爵上原勇作謹書」

碑正面碑板:
「客年十一月 聖上習兵于武相之野 東宮代統監之十九日行啓本郡 田奈村親登神明丘観閲戰状庶 民歡喜不能措因建石表其述以 傳於千秋云
大正十一年十一月 神奈川縣都筑郡長従七位伊藤龍雄謹誌」
碑裏面:
「設計 董工 淺沼松蔵」
皇太子殿下が陸軍大演習の観閲の際に、松をお手植えされたことで建立された記念碑。砲弾を模した御影石製の碑である。台座にあったと思われる碑板は外されて存在しない。
背後に見える狛犬は八阪神社・金刀比羅神社である。
(刻字)
碑正面:
「皇太子殿下御手植松」